ヒーリングっど♥プリキュア 感想
2月21日、ヒーリングっど♥プリキュア(以下、ヒープリ)が
最終回を迎えてしまいました
ということで感想を書いていきたいと思います
※「例のカップリング」関連の話題は別記事で話をしようと思います
ざっくり言うと(忙しい人はここだけ読んでok)
おもしろかった
全体的に穏やかな作風で優しい気持ちになれた
その一方で(2020年の世相も加わって)難しくタイムリーなテーマを扱ったからこそ
身近に考えさせられる物語であった
でもねーやっぱり、
コロナが無かったらどんなエピソードがあったんだろう
それを考えるのが今は楽しい
よかったところ
①キャラデザ
普通にかわいかった
変身前の髪色が穏やかで目に優しい
妖精やエレメントさんもとても愛くるしい
山岡直子さんはアレだね、今までは作監をやってた人だね
今作が初登板だけど、次も機会があれば是非キャラデザやってほしいね
②舞台設定
学校生活においては益子君や円山先生のような印象に残るキャラが登場、
ちゆの物語として陸上部での活躍をテーマに挙げていて
学校生活にスポットを当てるという意味でもよく出来ていた
また、「すこやか市」って舞台は個人的に大好きで
温泉や動物病院、いちご農家にハーブティー専門店、永遠の大樹……
こういう街の描写をしっかり描く事で、
「『すこやか市』って楽しそうな街だなあ 一度行ってみたいなあ」
と、自分がヒープリの世界観に浸れる良いきっかけになれた、と思う
③プリキュアとヒーリングアニマルの距離感
ヒープリを語る上で一番重要なのはここなんじゃないか?
とにかく、プリキュアとヒーリングアニマル(以下、ヒーアニ)のタッグ感が
非常に良い
「地球をお手当て」なのだからヒーアニと一緒に戦う、というのがそもそも良い
「ぷにシールド」や「キュアスキャン」でヒーアニがいないと
戦いにならないのは非常に巧い
12話や35話*1でプリキュアとヒーアニの友情を深める話を持ってきたのも丁寧で良い
また、個々のエピソードでラビリン、ペギタン、ニャトラン(むしろひなた?)達の
成長やパートナーとの絆を描いていたのも印象深い
YouTubeでヒーリングアニマルTVをずっとやってたのも声優間のグルーヴを
高めるのに功を奏してたと思う
今年はこの辺の描写が非常に上手くいってた印象だった
おしかったところ
①コロナにぶち当たってしまった
今年の作品を語る上で決して外せないのがコロナ禍による影響
このせいで2ヶ月も放送中止するわ5話ほど話が短くなるわで踏んだり蹴ったりだった
ハロウィン回もクリスマス回もない、真冬に水着回や秋の味覚を堪能する回が
ある等、季節感がちぐはぐな作品になってしまった
また、「地球をお手当」という設定もコロナが世界的に流行ってしまったせいで
迂闊に扱って良いのか分からないレベルでシビアなテーマになってしまったのだ*2
もしコロナがなければ敵の顔ぶれも多少は変わっていただろうか
途中からバテテモーダとかいう外来種の生き物*3がモチーフの敵幹部が追加されたが、
あれも予定では「外来種系敵幹部」があと2匹くらい登場してたのかも
最終回のサルローさんも実は中盤で一度ヒーリングガーデンに行く話があって、
そこで始めて登場して繰り広げられる物語だったのかもしれない*4
……まあ、コロナ禍があったからこそ苦肉の策としてヒーアニTVが生まれたと思うと
それはそれで良い部分もあったと考える事もできるのだが……
②アスミ登場からの「中だるみ」
追加戦士登場後特有の中だるみは毎年恒例なので今更どうこう言うのも
おこがましい話ではあるし、
この辺もコロナ禍による放送計画の見直しの影響をモロに食らってしまった感
満載なので何とも言えないのだが、
それでもやはり3クール前半の中だるみ感は拭えなかったし、
2クールまでが非常に丁寧な作りだったからこそ余計にそう感じてしまった
敵幹部についても今年は初期3人組の途中退場が無く、
結局最終決戦まで生き残ったので
「(因縁のあるダルイゼンはともかく)そこまで引っ張るなら
中盤でもっと深く掘り下げても良かったんじゃないかなあ」
と引っ掛かる箇所であった
シンドイーネ、グアイワルの宿主は分からず仕舞だったし、
キングビョーゲン様って結局何者だったの?
これまで地球を蝕んだ事象の権化なんだろうけど……
つくづく何度も繰り返すが、コロナで計画が無茶苦茶に
なってしまったのが本当に惜しい
③ラテ様の設定
メガビョーゲン登場で毎回体調を崩される例のアレ、
やはりもうちょっと良い方法があったのではないだろうか
「ヒーリングガーデン王女たるラテ様は地球の異変には人(犬?)一倍敏感」
とかいう設定で「なんか出たココ」方式でも別に問題はなかったのではないだろうか
この点はヒープリ感謝祭の監督からのメッセージから察するに
相当苦しい部分だったようであり、本編での説明不足が非常に残念である
おわりに
丁寧で穏やかな描写を心掛けた作品であったからこそ、
コロナ禍の影響が非常に悔やまれる作品になってしまった
その一方で「リアルタイム」でこの作品に触れる事が出来たから
より一層人間が地球をお手当てする事の傲慢さや敵を殲滅する事の意味を
深く考える事が出来たのではないだろうか
ところで、20年くらい後に
「過去の作品」
としてヒープリに触れるプリキュアファン達は、
また違った形でこの作品を評価するに違いない
そんな時、幸運にもリアルタイムで視聴できた我々プリキュアファンは
この世代に「2020年の世相」と併せてヒープリを語り継ぐ必要が
あるのではないだろうか
我々の新たな使命が生まれたのを確認したところで、この記事の締めにしたい
最後に、このような状況下においてもヒープリを最後まで作って頂いた
製作スタッフの皆さん
声優陣の皆さん
バンダイ等グッズ担当の皆さん
本当に感謝しかありません
1年間、本当にありがとうございました